普遍的な青春文学『坊っちゃん』の舞台である四国愛媛県松山市が「斬新な作風の青春小説を見出す目的で主催する「坊っちゃん文学賞」。
 その第4回大賞に選ばれた本作品は、「底抜けに明るく若々しい感受性にみなぎり、読む者を瑞々しく、また元気にしてくれる。」と絶賛された。
 20年前の瀬戸内の海での少女達の日々は、筆者の体験に基づく物語である。



著 者:敷村良子
発 行:1996年7月25日 第1刷
発行所:株式会社マガジンハウス
値 段:本体1,262円



小説帯の言葉(坊っちゃん文学賞審査員)


文章がよく、ここちいいリズムがあって、明るい。松山の方言が全体のムードづくりにうまく効いている
(椎名誠)

地方の女子高生たちの健気な奮闘を心優しく描写。これはまたなんと明るく、健康的で、若々しい感受性が漲る世界だろう。いま、わたしたちに必要なのは、この底抜けに元気な作品なのかもしれない。
(高橋源一郎)

リズムがあって、スピード感があって、みずみずしく、はずんでいて、ユーモアがあって、楽しい。ストレートな直球みたいな世界。明るいのに、軽薄でないものをつくることは、今では反時代的なほどに、力のいる作業なのだ。
(中沢新一)

テーマが気持ち良い。文体のキビキビした運びも爽快である。未来への希望や、その希望を持って生きることの爽やかさを読む人に伝えている。
(景山民夫)

あっけらかんと明るく、あっけらかんと一直線で、あっけらかんと青春を疾走している。
(早坂暁)


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