STORY

『Shall we ダンス?』(1996年)は日本アカデミー賞全部門を制覇し、ハリウッドでもリメイク。『それでもボクはやってない』(2007年)では主要映画賞30冠を達成。日本を代表する映画監督・周防正行が今回、世に送り出すのは、愛と死に直面した人間を冷静な視点で最後まで描ききった真のラブストーリー。
終末医療の現場で起こる生死をめぐる問題の数々。知られざる検事室での聴取。数奇な運命に翻弄される女医…。現役弁護士・朔立木の同名小説を原作に、監督自らが大胆に脚本化、端正で冴えわたる演出で2時間を超える長尺を一気に見せる。
出演は『Shall we ダンス?』以来16年ぶりのコンビとなる草刈民代と役所広司。さらに浅野忠信、大沢たかおと日本映画界最高の豪華俳優陣が周防組に集結した。
愛とは何か?命の重さとは?そんな問いさえもはるかに超える息詰まる展開と衝撃の結末。人は愛を裁くことが出来るのか?

1997年、天音中央病院。折井綾乃(草刈民代)は、患者からの評判も良い、呼吸器内科のエリート医師。しかし、長い間、不倫関係にあった同僚医師の高井(浅野忠信)に捨てられ、失意のあまり自殺未遂騒動を起こしてしまう。そんな綾乃の心の傷を癒したのは重度の喘息を患い入退院を繰り返していた江木秦三(役所広司)の優しさだった。綾乃と江木は心の内を語りあい、医師と患者の枠を超えた深い絆で結ばれる。
しかし、江木の病状は悪化していった。自分の死期が迫っていることを自覚した江木は綾乃に懇願する。「信頼できるのは先生だけだ。最期のときは早く楽にしてほしい」と。
2か月後、江木は心肺停止状態に陥る。
江木との約束通り延命治療を中止するのか、患者の命がある限り延命の努力を続けるのか…。
「愛」と「医療」の狭間に揺れる綾乃は重大な決断を下す!
3年後、その決断が刑事事件に発展する。検察官・塚原(大沢たかお)は綾乃を殺人罪で厳しく追及。綾乃も強い意志でその追及に応える…。

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