こんにちは。DVDディレクターの伊尾喜です。
 DVD発売も目前に迫りましたね!今回は、特典ディスク=文化祭ディスクに迫ります!!

 第3回でもお話しましたように、今回のDVDのコンセプトは「文化祭」でした。学校のいろんなところで、いろんなイベントが行われている雰囲気を出したいと思いました。
 ということで、この文化祭ディスクは大きく4つのパートに分かれています。「プールサイド」「視聴覚室」「美術室」そして「資料室」です。今回はそれぞれのコンテンツについて、くわしくお話していきましょう!

●プールサイド〜映画をもとに作られたもの。

 ここには、主に映画をベースに作られた特典映像を収録してあります。
 
○メイキングその1:28人のアツイ夏(27分)

 このメイキングは、オーディションを勝ち抜いた28人のボーイズたちの、シンクロ特訓のアツイ日々を記録したもの。
 本編中10分間のシンクロのために、ひと夏をかけた彼ら。全身真っ黒に日焼けし、皮もバリバリに剥けてしまったイタそーな姿、連日のミーティングで自分たちの目指しているものを確認しあう姿、豪雨の中で震えながらも特訓する姿、そして撮影終了の声に涙するその姿・・・映画とはまた違った感動がここにあります
 
○メイキングその2:矢口映画の作り方(31分)

 映画ではちらっとしか観られなかった佐久間先生のシンクロ演技(?)、一度観たら二度と忘れられない「アフロ炎上」シーンや、「イルカ失神」シーン、そして「♪火事なのよ」ダンス・・・。
 「ウォーターボーイズ」屈指の数々の名(迷?)シーンの撮影舞台裏を、矢口監督がおなかいっぱい語ってくれています。
 
○サイドストーリー

 さてさて、大注目はこの新作サイドストーリー!「イイ味」出しまくりのキャラクターたちを主人公にすえて、映画では語られなかったエピソードが語られます。これを観てから本編を観ると、「あ、この時は彼が・・・」「あれ?この人ってひょっとして・・」という新たな発見やお楽しみが盛りだくさんですよーっ!
・チェリーとスイカ(7分)

 皆さんご存知、矢口史靖監督による作品。  桜木女子文化祭実行委員の面々(秋定里穂・土師友紀子・上野未来)が、河原でヒソカに何かを企んでいるみたいですが・・・!?
   
・鈴木のトラウマ(9分)

 本編助監督を務めた、片島章三さんの脚本・監督作品。
 桜木女子高のプール裏で、土壇場になって「俺、やめる・・・」と言い出した鈴木(妻夫木聡)。「ダイアモンドヘッド」が流れる中での、彼の心の葛藤が描かれます。
・ワン モア チャンス(10分)

 本編監督助手を務めた、山口晃二さんの脚本・監督作品。
 高校最後の夏の大会を不満足な結果で終えてしまった、体操部のユージ(鈴木祐二)・キンちゃん(金原泰成)・ホシノ(星野宏樹)・サカモト(西川祐也)。残されたわずかな高校生活に対する、ばくぜんとした彼らの不安・・・皆さんもきっと共感できるはず。
 
・がきんちょハート(8分)

 メイキングの演出を担当した、白石晃士さんの脚本・監督作品。
 鈴木たち偶然取材されてしまったTVニュースを観た望月。やっぱりシンクロをやりたい!という気持ちが一気に燃え上がるものの、ガールフレンドのアッコ@桜木女子のリアクションは・・・!? 金沢(近藤公園)も登場!
 
・太田HOLE(10分)

 サイドストーリー最大の異色作は、本編監督助手の片岡英子さんが脚本・監督を担当。「シンクロ以前」のある日、通学途中に河原を歩いていた太田(三浦哲郁)は、そこに唐突に開いていた「穴」に落ちてしまい、そして・・・?

 さて、これらのサイドストーリーが制作された背景には、実はプロデューサー陣のこんな思いがあったのです。
 「本編の撮影現場で、自分の職務以上の働きをしてくれた皆さんに、デビューの機会を与えたかったんです」(フジテレビ関口プロデューサー)
 キャストはもちろん、スタッフの方々の結束がいかに強かったかが、この言葉からも十二分に伝わってくる気がします!
 
○近藤公園のロケ地巡りの旅(17分)

 映画のロケ地となった静岡県相良町や鴨川シーワールド、御前崎海岸などなどを、近藤公園くんがレポートするという、DVDのための新作映像です。
 矢口監督自ら撮影と編集を担当。ロケ地の映像に、その場所が登場するシーンのシナリオが表示されたりと、凝った構成になっています。
 「高校野球の、高校紹介みたいなビデオにしたいです」という企画会議の矢口監督の意気込み!?そのままの、素敵なまったり感あふれるこの作品。皆さんもこれをガイドに、「ボーイズ」思い出の場所を訪ねてみては?
 
○未公開シーン(15秒)
 実はこの映画、撮影された映像はほとんど上映されたフィルムで使用されてしまったとのこと。でもやっぱりありましたよ、面白い未公開カット!

●視聴覚室〜映画のために作られたもの。
 視聴覚室は、映画のために作られていた映像を集めたコーナーです
 
○学園天国プロモーションビデオ W.B.ミックス(2分)

 シンクロ演技の終盤、そしてエンドタイトルで観客席を盛り上げまくった、フィンガー5の名曲「学園天国」!彼らの幻の主演映画「ハロー!フィンガー5」の映像をベースに、我らが「ウォーターボーイズ」の名シーンの数々をミックスしたビデオクリップです。編集は本編助監督の片岡英子さん。
 
○病み上がりブラザーズバンド「熱いゼ!ギブミーラブ」プロモーションビデオ(2分)

 唯野祭出演は幻となってしまった?「あの」バンドのプロモーションビデオです。作詞:矢口史靖監督、作曲・演奏:TARAKU(相良町の地元バンド)、ボーカル:玉木宏でお届けします!あれ、途中で乱入してくる彼らはひょっとして・・・!?撮影はメイキング演出の白石晃士さん。
 
○ゲームセンターダンス練習風景(1分30秒)

 SPEED「Wake Me Up」の英語バージョンにのせて、ノリノリで踊る太田を中心に5人のダンスがシンクロしていく「ダンレボ」シーン。このダンスも、ちゃーんとフルサイズで作られていたのです!
 このビデオでは、その練習風景が収録されています。本編でボーイズの振り付けも担当した八反田リコさんの指導のこのダンス、あなたも覚えてシンクロしちゃおう!
 
○TRAIN TRAIN カラオケビデオ(1分)

 カラオケボックスのシーンで、モニタに流れていた映像はオリジナルだった!!THE BLUE HEARTSの名曲「TRAIN TRAIN」のサビから間奏にかけての一部分のみ、メイキング演出の白石晃士さんの撮影で制作されたものです。ちなみに出演は、本編制作進行の壁総旭氏と村田亮氏。そう、映画のスタッフさんでした・・・。
 
○筋トレビデオ(1分30秒)

 太田が購入した「アームギア」の付録ビデオという設定で作られたこの映像。本編では、本当にちらっとしか映らないのに、強烈なインパクトが残りますよね。お台場海浜公園で舞い踊る筋肉ムキムキなこの方々、もちろん現役ボディビルダーの皆さんです。ちなみに、ダンスの経験はほとんどないとか・・・。
 
この他に、第3回でもお話したように、矢口監督の作品「裸足のピクニック(コリコリのDVDが3/20に発売されます!)」、「ひみつの花園」、「アドレナリンドライブ」の予告編も収録されていますよ。

●美術室〜こちらもレアものばかりです!
 
○フォトアルバム(68枚)

 映画の宣伝用スチルを中心に、未公開のシンクロ演技写真や、メイキングのフォト、そしてDVDのコメンタリー収録風景がたっぷり収められています!
 
○イラストギャラリー(27枚)

 角川書店から発売された、文庫版「ウォーターボーイズ」のために監督が描き下ろしたイラストを収録してあります。それにしても、似てる・・・。
 
○アートワーク(10枚)

 映画のために準備された小道具の数々を、監督のメイキングコメントとともにご紹介!
 
●資料室〜「ウォーターボーイズ」データバンク

 前代未聞!?セリフのあるキャスト、そして監督からロケバスドライバーの方々、ウェブクリエイター(KAZさんも登場!)やDVDスタッフ(すみません、僕も出ていますm(_ _)m)まで、映画に関わったほとんどすべての方々のプロフィールをご紹介しています!また、上映されて以降の様々なデータもあわせて収録したのがこのコーナーです。

○ウォーターボーイズ名簿

 ご存知、28人のボーイズたちのプロフィール、そして一人一人からのメッセージビデオを観ることができます!くるくる回るメニュー画面(!)から、観たいメンバーを選べちゃいますよ!
 

 さて、このページを見ている皆さんだけにお教えする極秘情報。
 実は「ウォーターボーイズ名簿」には隠し画面が・・・?
 
○生徒名簿

 ボーイズを取り巻く、桜木女子のメンバーやバスケ部の面々など、学生キャラクターを演じたキャストのプロフィールがご覧になれます!平山綾さんのページには、メッセージビデオもありますよ!
 
○教員名簿

 ボーイズたちを導く、大人キャラクターを演じたキャストのプロフィールページ。
 

○来賓名簿

 おカマバーのお客さんたちから「バカじゃん」娘、火事場の野次馬のおじさんたちまで・・・個性が強すぎて忘れられない脇役キャラクターの数々。彼らを演じたキャストのプロフィールページです。

 
○PTA役員名簿

 こちらはスタッフプロフィールの紹介ページです。矢口監督の「映画に関わったスタッフ・キャストの皆さん、すべての方をご紹介したい!」という思いから実現したページなのです。
 さて、このとりまとめをしていた僕のところに、あるスタッフさんからこんなメールが届きました。
  「僕たちは一般には製作部に準じ、会社としての活動となるため、他のスタッフのように個人の働きが表にでません。エンドロールにも会社名しかクレジットされなかったり・・・ですから今回の監督のこのすばらしい企画に声をかけていただいて誠に恐縮で感謝感激しています!」
 この映画のスタッフ紹介ページは、実に60ページという枚数とのぼっています。 「ああ、映画ってこんなにたくさんの努力で出来上がるんだな〜」という気持ちを、皆さんにも実感していただけたらと思っているんです。
 
○全国公開劇場リスト

 「ウォーターボーイズ」を上映してくれた全国の映画館を、北は北海道から南は沖縄までリストにしたのがこのページです。公開期間も掲載してありますので、いったい自分がいつどこの劇場で「シンクロ」したのか、しみじみ思い出してみてくださいね。ちなみに、上映最長記録は富山の「ファボーレ東宝」で、2001年9月15日の初日から2002年3月1日までの半年間連続上映!(拍手!!)
 東宝宣伝部の原田さん、石原さん、お忙しい中リスト作成にご協力いただいて、本当にありがとうございました!
 
○舞台挨拶全記録

 約60回(!)という、日本はもちろん、世界映画史上NO.1の舞台挨拶回数記録を樹立した本作!その全日時・場所、そして写真集で構成したコーナーです。「あ、この時行ったよーっ!」という方も多いのでは?
 ここでは、このウェブクリエイターであるKAZさんたち撮影によるたくさんの写真をご提供いただきました!
 
●日本映画DVD史上、空前絶後の超大作!

 ふー、お疲れ様でした!
 毎度毎度の超ボリュームで、皆さんも読み通すだけでひと苦労だったのではありませんか?今回も最後までおつきあいいただいて、本当にありがとうございました。
 でも、ここまで文字数を使わなければ、このDVDの全貌をご紹介できなかったのもまた事実。矢口史靖監督やプロデューサーの方々が、映画の撮影当初からDVD化を視野に入れて、様々な映像ストックを制作しておいていただいたからこそ、大充実のDVDを実現できたというわけです。
 そして何より、この映画を応援して下さった皆さんに対する、心からの感謝の気持ちが、このDVDにはめいっぱい詰め込んであります。たくさんの特典映像とあわせて、これからも末永くこの「ウォーターボーイズ」という作品を愛し続けていただけたら、これ以上の喜びはありません。

 ということで、いま僕たちはこのDVDの発売を、どきどきしながら、心待ちにしています。皆さんにどんな思いを届けられるのか・・・不安と期待で胸がいっぱいです。

 では、今日はこのあたりで!
 発売日はもうすぐです!指折り数えて、待ってて下さいっ (^^)/~~
 
 
 
 
 
 
 
製作 フジテレビジョン・アルタミラピクチャーズ・東宝・電通
監督/脚本 矢口史靖

(C)2001フジテレビジョン/アルタミラピクチャーズ/東宝/電通