●招待作品
『はじめまして日本映画』
【クロージング上映】7.1.SUN/18:20
 
 
【舞台挨拶】

相良:本来ならば私共のディレクター、荒木がごあいさつさせていただくことになっていたのですが、この「ぴあフィルムフェスティバル」は、2会場にわたってプログラムを進行しておりまして、現在、1階の映像ホールにおいて古厩監督の『まぶだち』の上映後、監督とのトークが進んでおりまして、かなり盛り上がっている様子で、会場に戻って来られないので、私、代りにごあいさつさせていただきます。アシスタント・ディレクターの相良と申します。第23回目を迎える今年の「ぴあフィルムフェスティバル」でございますが、11日間にわたって進行しておりまして、いよいよ本日のこの回を持ちまして最後の上映となります。クロージング上映ということで、矢口史靖監督の『ウォーターボーイズ』を上映させていただきますが、本日は監督にこの会場にお越しいただいております。矢口史靖監督をご紹介いたします。どうぞ。【拍手】
 
矢口:あー、モシモシ、矢口です。お暑い中、どうもありがとうございます。この映画の生い立ちなんぞをご説明しますと、じつは撮影したのは去年の9月、10月にわたってでして、だからもう1年経っちゃったのかなと。公開も9月を予定してますので、本当に丸1年かかってようやく皆さんの目に触れるということです。ですけど、実はこの映画は、静岡県の相楽町というところでほとんどのロケをしていまして、相楽町の人たちに結構エキストラとか、消防車を調達してもらったり、いろんな協力をしてもらったので、そこでのお披露目上映というか、“ありがとうございました上映”をしたきりで。だから、この映画の中身を全然知らない人というか、ずぶの素人さんに見せるのは、僕は初めてです。なので、どんな反応が出るか、大変楽しみでございます。
 それで、映画の生い立ちを説明しますと、埼玉の川越高校という男子校がありまして、そこの競泳部の連中が実際に本当に文化祭でシンクロの演技を毎年やっているんですよ。それが、男子校なので、女子を学校に呼んで見てもらえるのは文化祭という機会しかないという、すごい、下心ムンムンの中で行われているシンクロの演技です。その埼玉県の川越高校のシンクロというものをもとにしてこの映画は作られました。ですので、その部分だけは実話というか、そこから引っ張ってきたもので、ストーリー自体は全くのオリジナルです。本当にこてんぱんにオカシな映画に仕上げたつもりですので、気を楽にして観てください。
 それで、ちょっとあの、『ウォーターボーイズ』に出演してくれた方、と言うと妻夫木君かと期待する人がいると困るんですが、私の古くからの友人で女優の西田尚美さんが来ていますので、ちょっとごあいさつを。【会場からウォーと歓声】
 
西田:こんばんは。観に来ました。今日は『ウォーターボーイズ』を観に来てくださって、どうもありがとうございます。おめでとうございます(握手)。
矢口:そんな段取りっぽく言いますけど、一応、いきなりするなよ、そんなこと。知らなかったです、そんな…。
西田:打ち合わせなしで。
矢口:握手したかったんですか?
西田:そうだね。
矢口:みなさん「来てくれてありがとう」なんて言ってますが、彼女もまだ観てないんですよ。
西田:そうなんですよ。本当に、今日は、タダで観ようと思って電車に乗ってきました。
矢口:さっき、控え室で話していたら、「あたし、出てるんだっけ?」って突然言い出して、すっかり忘れてました、出てたこと。
西田:出てるんです。でも気付かないかもしれません。相良さんは気がつかれなかったようだったし。
矢口:いや、わかりますって。わかりますよ。
相良:今日、もう一度見ます。
矢口:西田さんの出ているところはちょびっとなんですが。
西田:ちょびっとです、ホント。
矢口:今回、珍しく、男ばっかりなんです、矢口映画にしては。うんざりしました!
 ときどき女子が出てくると、生き生きとした演出で、女優さんが光って見えるんで、西田さんもピカピカにつややかな演技を見せてくれます。楽しみにしてください。
西田:楽しみにしていてください。もう、ハズカシイよー。
矢口:あいさつはこのぐらいにして、上映後に質疑応答があります。
相良:そうですね。上映が終わりましたら、監督に残っていただいて、少し楽しいお話をうかがいたいと思います。その時に、皆さんからの感想や質問を受け付けるお時間も設けておりますので、感想など、その時間に述べてください。
矢口:えー、ですので、もう、何も言うまい! 観てもらうしかないんです、このばかばかしい映画は。ですので、楽しんでください。
西田:楽しんでください。
相良:では、「ぴあフィルムフェスティバル」の最後を飾る『ウォーターボーイズ』をご覧ください。
 
 
 
 
 
製作 フジテレビジョン・アルタミラピクチャーズ・東宝・電通
監督/脚本 矢口史靖

(C)2001フジテレビジョン/アルタミラピクチャーズ/東宝/電通