japan week
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 2009年11月3日(火)から6日(金)までの4日間、ベルギーのルーヴェン・カトリック大学において、関西大学日本・EU研究センターによる、「第2回Japan Week」が開催されました。

 広く日本文化を紹介することが目的の1つでもあるこの「Japan Week」では、毎回日本映画の上映が行われており、前回の山田洋次監督の時代劇3部作上映に引き続き、今回は「アルタミラピクチャーズ特集」が3日間に渡り実施されたのです。

 同イベントの国際シンポジウムでは今回、日本における裁判員制度が主要なトピックスとして取り上げられており、日本の裁判をリアルに描いた「それでもボクはやってない」はその観点からも打ってつけの作品になりました。
 また主たる観客はルーヴェン・カトリック大学の学生であることから、「スウィングガールズ」「がんばっていきまっしょい」の2本が上映され、日本のティーンエイジャーの「想い」をベルギーのスクリーンに映し出すことになったのです。

 最も反響が大きかったのは、やはりシンポジウムのテーマともリンクした「それでもボ
クはやってない」でした。

 上映に先立って行われたワークショップでは、現地の学生に日本の「満員電車での通勤」や劇中の主人公が行っていた「日本における就職活動」などが予備知識的に解説され、それを映画で鑑賞として実体験するなど、積極的に映画が文化理解のテキストに活用されていました。

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現地の観客の声をピックアップしてみました。

「それでもボクはやってない」
●物語や演技の優れた描写だけでなく、日本の司法制度に関して学ぶことが多かった。
主人公が必ず勝つ、現実とはほど遠い典型的なハリウッドスタイルの映画ではなかったところが気に入りました。
●とてもとても良い作品で素晴らしいジャンルの映画でした!
観客は最後まで映画に食い入っていました。
●非常に学ぶことが多く、リアルタイムな日本の問題を描いていました。

「がんばっていきまっしょい」
●「がんばっていきまっしょい」がとても好きです。ラストには彼女たちがとても親密になって、本当にハートウォーミングでした。
●とても良かった。序盤がちょっとスローなのですが、素晴らしい演技でした!

「スウィングガールズ」
●3本とも本当に良かったのですが、どれかを選ばないといけないのならば、「スウィングガールズ」最もエンターティメントで非常におかしかったです。
●映画のチョイスがとても良かったです。非常にバラエティーに富んでいました。「スウィングガールズ」はとても気分が良い映画であり、(最終日の上映だったので)Japan Week自体のハッピーエンディングになりました。

テキスト:和田曜章