去る12月6日、東京會舘にて新藤兼人賞の授賞式が行われました。
今年で18回目を迎えるこの賞は「新人監督たちを発掘、評価し、今後の日本映画界を
背負ってゆく人材を育てたい」という思いから始まりました。当初は「最優秀新人監督賞」(1996年当時)という名称でしたが2000年より、日本のインディペンデント映画の先駆者である新藤兼人監督のお名前をとって今の名称となりました。
審査員として、弊社代表の桝井省志も参加しており、毎年数多くの素晴らしい監督たちが
排出されるこの賞は、一年の締めくくりとして、アルタミラピクチャーズの恒例行事ともいえます。
 
さて、今年の受賞作ですが、
金賞『凶悪』の白石和彌監督。白石監督は、若松孝二監督に師事していたこともあり、「若松孝二監督に師事していた白石監督、から白石和彌という一人の監督になれるようこれからも頑張っていきたい」と熱い胸中を語っていました。

銀賞には『ソレイユのこどもたち』の奥谷洋一郎監督。新藤兼人賞始まって以来、ドキュメンタリー映画が賞を受賞したのは初めてです。奥谷監督は、現在も新作を撮影中とのことで、今回とにかく嬉しかったのが副賞の金一封です、と語り会場を湧かせました。
 
また同時に授賞式が行われたSARVH賞(優秀な作品の完成に大きな貢献を果たしたプロデューサーに与えられる)には、『舟を編む』より孫家邦プロデューサーと菊池美世志プロデューサーが受賞することとなりました。

全体の総評をされた映画評論家の品田雄吉さんは、「『舟を編む』は非常に評価していた
作品だった。今回、自分のその評価が間違っていなかったことがわかって嬉しい」とおっしゃっていました。